デルタの窓口

2026年10月12日月曜日

おめでとう、新広島駅

2025年6月6日(金)




東京出張2日目。現場に向かう前に高田馬場で旧2000系を見納め。

夕方に所用を終えると金曜夜の大東京に目もくれることなく帰広。
東京に向かう前に駅前大橋を通ったのですが、ずっと線路上に放置されていた高所作業車がいなくなったり路面電車専用の信号が点灯してたりと前兆が完全にそろっていたんですよね。というわけで見事予想を当てて新広島駅初入線に立ち会ってきました。

時刻は22時半過ぎ、まずは比治山町交差点の分岐点通過の試運転から。

左折するとそのまま松川町へ…とはならず、折り返して再度通過試験です。

交差点を逆走する762号。結局逆走までした試運転はこの日っきりでしたね。

3往復ぐらいしたところでついに松川町へ。ちょっとずつ広島駅に近づいていきます。

…と思ったら松川町交差点の手前でリターン。直線区間も2往復はするようです。

2往復目。試運転ながら30km/h近く出てた気がします。


比治山町交差点は20分強走りこんでいましたが、この直線区間は10分足らずで完了。バリケードを取っ払って松川町交差点に進入します。

宇品民なので広島駅との行き来で何百回とこの松川町の交差点も通ってきたわけですが、そこを新たに路面電車が通るようになるとは。いつもの道が180度変わった気がして、人生何が起こるか分からないものだなと改めて痛感した次第です。

電停に差し掛かったところで折返し。あんなに走り込むのは分岐点だけと思っていましたが、この交差点のカーブもしばらく走り込むようです。

整備から完成へ。実際には併用軌道化の作業もあるので完全体になるのはまだまだ先のようです。

しっかり3往復走り込んでいました。3往復目にもなると現場の関心は次のポイントに移っていましたが…(笑)

その次のポイントへ。駅前大橋ルートの目玉でもある稲荷町の平面交差を、ついに初めて南北方向に電車が走ります。


信号が開通していざ北進。関係者とギャラリーが固唾を呑んで見守る中、ゆっくりと渡っていきました。

折返し。1回目は徒歩同然のスピードでしたが、徐々に進入スピードを上げていきます。

2往復目。まるで紙屋町を直進するかの如くテンポよく通過していきました。

折返しは真横から。突然の新世界に困惑していたタクシードライバーが印象的でした。

試運転開始から70分、ついに京橋町まで到達しました。この辺りは4月に試運転済みなのでサクッと。

と思ってましたが、駅前大橋南詰~京橋町はみっちり試運転していました。抜かりないです。

時刻は0時過ぎ、ついに駅前大橋に初めての路面電車が入線しました。新時代の幕開けです。

車両全体が橋梁部に差し掛かったところでいったん停車。第一関門を突破したからか、車内からは拍手が起こっていました。もちろんここがゴールではありません。


ここからは駅前大橋の進入試験へ。徐々にスピードを上げながらどの速度でも問題なく進入できるかを確認していました。この間にヲタクは新広島駅へ。


新広島駅のフェンスには既に人だかりが。4割マスコミ、4割ヲタク、2割何も知らない通行人といったところでしょうか。


下り勾配の先に見えていたシルエットが徐々に接近。また折り返して焦らされるのかと思いましたが、さすがにこのままフィニッシュするようです。

アトリウムの垂れ幕と。イラストでしか描けなかったあの"遠い未来"が、今ついに現実になろうとしています。


何かあってはならないので二段停車で入線。一段目の停車で"今到着しました!"って実況しているテレビ局がいましたが、こんな大事な場面で笑わせないでください…笑

0時17分、「はいOK!」の一声とともに762号は新しい広島駅に停車。
10年以上前から追い続けてきた"遠い未来"が現実になった時、果たして自分はどんな気持ちになるのかと疑問半分楽しみ半分に思っていましたが、答えは1に祝福、2に興奮、3に絶句でした。
シャッターを切った途端、本能的に拍手してしまいました。普通ならヤバいやつですが、皆考えていることは同じだったのか、間髪入れずアトリウムはスタンディングオベーション状態に。おかげで全国メディアに醜態を晒さなくて済みました(?)

改めて"心の奥底からおめでとう"。

当然広島の一大ニュースですので在広メディアは揃い踏みでしたが、その中でTSSは停車の手前から拍手までをノーカットで取り上げてくれているので臨場感が残っています。よければぜひ。(他局は拍手音が編集で切り貼りされちゃってます)

少し移動してミナモアのエリアをバックに。正面からの画角はパースになっていたこともあり、どちらかというと"未来が現実になった"ことへの興奮が強かったですが、パースにないような画角を目の当たりにしたとき、もうすごすぎて言葉にならなかったです。我々は今何を見ているんだ…

そうこうしているうちに関係者の集合写真タイムへ。皆さんいい表情をされていました。

ひと段落したところで試運転再開。まずはクロスポイント手前~Bホームの往復試運転です。結果的に初入線のリプレイになって1回目撮れなかった人もいい感じに撮り直せるサービスタイムに。

続けてAホームの入線試運転に。こっちのアングルもごちゃごちゃした感じが逆にいいですね!

案内表示器と干渉しないかも念のため確認。CADとかも進化している現代でそんなチョンボはごく稀でしょうけれども、とはいえ一番最初のBホームは測らずそのまま突っ込んだのはある意味粋でしたね(笑)

せっかく地上ホーム側の線路を往復し始めたので下に降りて現駅舎と。時代の境界線に立ってる気がして再び興奮フェーズへ。

消灯されたホームと試運転車両。一時は地下化するプランもありましたが、広島のシンボルは地上を走ってなんぼですね。

C・Dホームはまだ試運転できる段階ではなかったので、Aホームの試運転が完了したところで762号は撤収。広島駅入線からあっという間に1時間が経ちました。

再び駅前大橋へ。何気に下り勾配の方がネックだったので、1回目は超低速で下っていきました。


何往復かして稲荷町電停まで戻ってきたところでいったん休憩。時間感覚が狂っていますが、最初の比治山町交差点からもう3時間が経ちました。

20分ほどの休憩を挟んで再開。2時代になりさすがにギャラリーの数もだいぶ減りました。

下り線で松川町へ。もうタクシーすらほとんどいない駅前通りをひたすら走り込みます。

松川町左折。フランジ削るいい音がしてました。

直線区間もピストン。作業員の方も上りの時から半減しています…?

比治山町交差点まで帰ってきました。最後まで抜かりなく行ったり来たりします。


開業後はまず見れない右側通行の左折。残った作業員総出で最後の関門を見守ります。

3時過ぎ、下り線の分岐点も問題ないことを確認して試運転は終了。4時間半、本当にお疲れさまでした。

大半の方は比治山下に停めていた作業車で撤収。出場試運転みたいな人数で真夜中の比治山路を下ってきました。

丑三つ時の皆六右折。これも今日だけの光景でしょう。

もはやこの日のために広島に帰ってきて就職したといっても過言ではないくらいでしたので、無事立ち会えて本当によかったです。

余談ですが、某局のニュースに映ったのを仕事で親しくしてもらっている他社の重鎮に目撃され、しばらくその話題で持ち切られました。どうやって試運転の情報を仕入れたのかも聞かれましたが、こればかりは長年の経験としか言えず(笑) よく考えると職場の大半の方の"社会人歴"よりも私の"路面電車ヲタ歴"の方が長いので、いくら趣味とはいえ経験でモノ言える次元になってきたんだなと最近しみじみ感じます。要するに老いました。

長文になりましたが、最後に改めて"おめでとうございます!"

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