3月2日(火)
こういう「記憶」とか「回想」みたいなタイトルを考えるとき、決まって髭男の「115万キロのフィルム」がよぎるわけですよ。で、あやかって題名を3002万キロにしてみようとざっくり今までの走行距離を概算してみると、広電40年間でだいたい1200万キロぐらいなのでほど遠い結果に。(改造前って意味では100点だけど) そういうわけで別案にしました。20年ちょっと生きていれば3000回ぐらい同じクルマが頭過るでしょ、知らんけど。
さてさて、Twitterにポエムツイートを投下してから1週間が経ったわけですが、広電136本のクルマの中でも五本指に入るくらいには好きだったクルマの離脱は刺さるものがあるなぁ、というわけで1つ記事に書き起こしました。前置きからしてお察しだとは思いますが、自ずと長編になっているのでお時間ある方だけお付き合いください。
実家のHDDを漁ると、PASPYステッカーがつく前の画像もちらほら出てきました。実に13年前のこと。
今じゃ1ミリも理解できませんが、当時小学生の自分は贅沢にも7港を使ってスナップ写真を撮っていたようです。
2011年の花火臨前日の夕方。この頃は江波送りにでもされない限り日中1号と朝夕5号で交互に運用されていた印象。
その江波連運用。7号連の晩年は3005号・3006号ばかりだったので、案外他の編成はそこまで残っていなかったり。(そういえば3002号が一時期まったく江波に行かないなんてこともありましたねぇ…)
結果的に引退間近だった3005号との邂逅も。6年前なんて朝夕の5号線内だったらどこでも3000形が並んでいたんだから、今思えばすごい世界線でしたよ、ほんとに。
なんでもない江波連交換と見せかけて、実はFF臨の応援要員として江波から送り込まれた回送。当時、学生が江波連交換を撮れるのは長期休みと宇品花火の日とFF臨ぐらいでした。
その送り込まれた結果。ほとんどの3000形が日赤⇒広島駅⇒広島港⇒広電前の無限ループだった気がします。
クリスマス電車に追い出されてカオスになった夕ラッシュ。夕方5号連が1往復になった今でもこういうことが起こり得るのか…?
カープ25年ぶりの優勝時には福岡の電車にも容赦なくカンがつきました。
2017年の運賃値上げ看板と。いかにどこにでも現れているかを物語っています。
夏休みも終わりかけの頃、千田連接車にしては珍しく訓練車に抜擢されました。
かと思えば無広告3000の続行も。今はなき視力時計を見てもらえれば分かると思うんですが、どんな時間に続行してるんだよって感想を当時持ちました…
よほど遭遇率がいいのか、広電前の成長記録にも3002号は登場。
極めつけはASSE閉館でした。よりによってこれまた日中1号です…(苦笑)
そして閉館当日は土砂降りの中で夕方5号連へ。ASSEのフリースペースから一枚。
時系列からは逸れますが、油断しているとすぐ向きが変わっているレベルにはよく皆六を左折していた編成の1本でした。季節違い・天候違いで下と同じ構図があと3・4枚あるので機会があったらどこかに貼ります。
回想が思いのほか長くなりましたが、時は2021年2月22日。
大阪から夜行バスで帰ってきた自分の目の前に、この日の主役は颯爽と現れました。
冬独特の朝焼けと。人によってプラスにもマイナスにも捉えられるような不思議な色合い。
一気に陽が昇って日なたと化した広島港で。来てほしくなかった最終運用の始まり。
四半世紀近く走ってきた宇品路を往く。
幼少期の自分に照らし合わせて公園で一枚。
"葬式鉄"なんて言葉は知る由もなく、いつものごとく通勤客を吸い込んでいく。
消えつつあるものと消えゆくもの。邪悪すぎる一期一会だなと…
何とか間に合った新お立ち台でも一枚。
今年も桜の季節まで待ってくれるものだと勝手に思っていたので、実に儚いなと思わされたり。
一往復はあっという間で、必殺仕事人のごとく車庫へと引き上げ。
宇品といえば。民家と坂に反響する吊りかけ音はもはや国宝級の原風景。
最終運用は無事に入庫。最後まで40km/hフルパワーの走りに感無量。
狙ってかどうかは知りませんが、粋な演出も垣間見えたり。
昼過ぎ、もう戻ることはない旅路の始まり。
皮肉なことに天気が良ければ、交通量もよし。…まあ撮る側には最高な条件でしかないわけですが
下手すればPASPY整備回送以来の天満町。でもなぜか風景に溶け込んでいるからこれまた不思議。
最後の片道回送はとうとう市内線の末端へ。
白昼の回送だけあって、さすがに西広島で後続に道を譲る形に。
全然まだまだ走れるじゃんと思わされた草津南。かっけぇ…
でも後ろ姿は物寂しさの塊みたいな雰囲気。
クルマ移動に便乗させていただいて商工センターへ。これで最後。
そのまま1番線の最奥へ消えていきました。さよなら。
結局、最後の最後までいろいろ考えさせられるクルマでした。不朽の名車とはこのことなのでしょう。
というわけで今回は以上です。お会いした皆さま、駄文を最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました~
0 件のコメント:
コメントを投稿